あの日を忘れない!~こいのぼりプロジェクト

2012年から、全国の児童館が手をつないで、震災で大変な仲間を励ましあおうとスタートした「こいのぼりプロジェクト」全国でのプロジェクトは一旦終了しましたが、朱三児童館では、東日本大震災を通して、様々な経験、まだ終わらない復興を忘れずに、エールと共にこれからに生かすために学ぶ機会として取り組み続けています。

 昨年は、福島からの避難者の方のお話でしたが、今年は、いつもお世話になっているこぺる食堂の大関さんが、『TEAM SAKE』の一員として、三陸の小さな集落へ半年間に渡って支援に行っておられたことを知り、お話をしていただきました。


三陸地域には、小さな漁村が点在していて、なかなか支援が届かないのではないか?と思い行き始めた『TEAM SAKE』。けれど、その集落の人たちは、根こそぎ流されてしまった中で、本当に分け合い、支えあって暮らしていたことに驚いたと大関さん。50か所くらいの集落に入り仲良くなって支援を続けた。

 集落の人たちはみんなが知り合いでお互いの弱さ、手助けが必要な人を知っている。そのために声を掛け合い励ましあって非難することで、亡くなった人は本当に少なかった。

必要な支援は時間が経つとともに変わっていく。本当に欲しいものは、関係が作られる中で見えてくる。ただ、物を持っていくだけではだめ。「会話」ではなく「対話」をすることで、被災者と支援者ではなく、人と人とのつながりが深まっていくということ。そこを大切にすることを学んだ。

集落でご馳走だと言われる鮭のお頭の塩漬けをぜひ持って帰って京都のみんなで食べてほしいと持たせてくれた。

これからどうしようかと言う話をする時に、男の人だけで決めようとしていた。けれど、共に暮らしていく女の人も一緒に話し合おうと呼びかけて共に話した。これまでのルールがあっても柔軟に受け入れてくれたことがよかった。

 『TEAM SAKE』にはいろいろな個性、得意分野の人が集まっている。一人ではできなきけれど、その個性が集まることで力を出すことができた。

 

大切なことは「自分の好きなことを大切にしていたら、役に立つことがある」「隣の人をよく知っていること、関係を作ること」「対話」。この3つを3.11の支援の中で学んだことですと締めくくられました。